A Day in the Life

現実の話をしてるんじゃない。フィクションの話をしているんだ。

仮面ライダー4号 エピソード3(最終回)(追記あり)

エピソード3「決斗!ショッカー首領の正体」


あ、ありのまま起こったことを話すぜ!おれはドライブ沼の最深部にいたはずなのにファイズ沼に突き落とされかかっている。何を言っているのか(ry


だってさ、こんなん見せられたら見るしかないだろ?またこれがさ、dビデオでファイズ全話配信してたりするんだよ?視聴待ったなしだろこれ?


本当すごいものを見たわ。3号のネタ映画っぷりはなんだったの?ガチでやったらこういうのも作れますよって言いたいの?

見ていて一期っぽいと思ってたんだけど、ディケイドと二期を経た今、一期の物語をアップデートするとこうなりますよと証明したような作品だった。

わたしはファイズをほとんど見ていないけど(ネタバレや結末は知ってる)、それでも心震わす物語だった。ファイズを見ていた人達にとってそれはもうとんでもない作品になったようで……。


以下、内容に触れます。


悲しみを繰り返し、僕らは何処へ行くのだろう。


時間が繰り返されるのは霧子の悲しみがショッカーの時間改変マシンを動かしていたからだと思われていたのが、真実は違った。本当にマシンを動かしていたのは、たくさんの死を見てきた巧の悲しみと、己の生に対する未練だった。(本当に「乾巧って奴の仕業」にするってどういう皮肉だよ?)

本当のことに気づいて、この繰り返しを終わらせようとするかなしい、やさしい巧。そしてそんな巧に死んでほしくない海堂。

背中にのしかかる「命」の重み。これが乾巧という人間が背負ってきたものなのだろうな。見たことのないはずの物語を垣間見た気がした。


そうして世界は乾巧のいない「正しい」世界に戻った。恐らく海堂以外は誰も覚えていないけれど、彼は存在していた。繰り返した時間は確かにあった。記憶から、記録から消えても、進ノ介の涙がそれを証明している。


ドライブの世界以外から来たもうひとりのライダーがゼロノス=桜井侑斗であることも示唆的だ。彼は電王の物語で、自らの存在を賭けて世界を守る使命を帯びていた。今回の巧の立場と重なる部分がある。

そんな侑斗も「戻った」あとは巧のことは覚えていないようだった。彼は変身するけれど、良太郎のような特異点ではないから、時間が改変されると記憶も変わってしまうからだろう。変身するたびに人の記憶から消えてゆく運命だった彼が、巧のことを忘れてしまうのは残酷で、せつない。


……このやり切れなさが!もう!すごい久しぶりの感覚で、悶えた。これを書いていても時折泣きそうになったってどういうことよ?ファイズ知らないわたしが泣くのおかしいでしょ!?もう!なんなんだよ……。


一期らしい、と感じたのが物語の中盤で霧子が自ら命を絶つシーンだった。決して残虐な描写ではないのだけれど、とてもテレビでは放送できないと思った。ひょっとしたら一期でも無理だったかもしれない。

スピンオフとはいえ、現行ヒーローの作品のヒロインが死ぬ。それも自ら飛び降りて。こんな容赦のない展開、テレビじゃできない。全年齢向けの映画でも。

現在のライダー枠は、以前よりもずっと表現が規制されていると聞いた。それでも制作側はその規制の中でも面白いものを作ろうとしているに決まっているし、事実わたしは現行のドライブを面白いと思っている。平成ライダーの中で一番好きな作品だと言っていい。

でも、もしこの規制がなかったらどれだけのものができるのか。仮面ライダー4号は、そういうifも含まれた作品だったのかもしれない。


もう一度言うけど、仮面ライダー4号は傑作でした。でも、ドライブを好きになっていなかったら見ることはなかったかもしれません。

もしも仮面ライダー3号を観に行かなかったら、エピソード1のDVDを見ていなかったら、クレジットカードを持っていなかったら……。事実見られない人も、見ないという選択をした人もいる中で、ギリギリのところで出会うことが出来ました。

今回配信という形をとったことについては賛否あります。しかし、まずはこのような心を揺さぶる作品を作ってくれたことに感謝したいです。幸運にも見ることの出来たひとりとして。ありがとうございました。